ヤブラン(藪蘭・やぶらん)は、林の地面付近など薄暗い場所で見かけるユリ科やヤブラン属の常緑多年草で、東アジアに分布しており、国内では、本州や四国、九州、沖縄に自生しています。
むかしより、庭園の地面を覆う下草などとして利用されるヤブランですが、名前の由来は、ヤブランの葉の形がランに似ていることから、藪に咲くランの意で、「藪蘭」と名付けられたそうです。
国内でのヤブランの同属には、「ヒメヤブラン」※、「コヤブラン」※がありますが、このうち園芸用に用いられるのは、ヤブランとヒメヤブランです。
ヤブランの繁殖力は旺盛で、対陰性も強いことから、比較的に育て方が容易なため、ガーデニング用途にも用いられ、葉に斑の入った品種の斑入りヤブランなども栽培されています。
また、ヤブランによく似た種としては、「ジャノヒゲ」※が挙げられますが、丈の大きさや花の咲く向きにより見分けることが可能です。
ヤブラン(藪蘭・やぶらん)
ステロイドサポニン・糖類(グルコース)など (この続き…)
ヤブガラシ(藪枯らし・やぶがらし)は、山林や荒地などで見かけるブドウ科ヤブガラシ属のつる性多年草で、東アジアがら東南アジアに分布しており、国内では北海道南部から沖縄に自生しています。
冬季には地上部が枯れてしまうヤブガラシですが、地中に根茎を残すことにより、春になると強力な繁殖力を見せることから、除草や駆除の厄介な雑草として扱われており、この強い生命力が、一度繁殖すると周囲の藪を枯らしてしまうという「藪枯らし」の名前の由来になっています。
また、古い家屋などにヤブガラシが巻きついていると貧乏くさく見えることからか、「ビンボウカズラ」※や「ビンボウヅル」※などの別名もあります。
何かと迷惑視されているヤブガラシですが、夏から秋にかけて咲く花は蜜を分泌することから、チョウやハチなどの昆虫たちには、貴重な食料供給元となっています。
また、春先に採取するヤブガラシの新芽は、アク抜きすれば食用も可能だそうです。
ヤブガラシ(藪枯らし・やぶがらし)
硝酸カリウム・タンニンなど (この続き…)
ノブドウ(野葡萄・のぶどう)は、山地の林や草地にみられるブドウ科ブドウ属のつる性落葉木本で、北海道から沖縄まで日本各地に分布しています。
ノブドウの名前の由来は読んで字のごとく、野に生えるブドウの意から「野葡萄」と名付けらたそうですが、変種の多いノブドウには、葉に深い切れ込みのみられる「キレハノブドウ」と呼ばれる種もあります。
また、ノブドウの同属には、「エビズル」※や「ヤマブドウ」※などがあり、ノブドウとヤマブドウは似ていることから、ときおり混同されることがありますが、ノブドウの果実には渋みがあり、また、「ブドウトガリバチ」や「ブドウタマバエ」が寄生することにより、虫こぶが形成されるため、ヤマブドウのように食用とすることはできません。
秋になるとカラフルな果実をつけるはノブドウは、観賞用として用いられることもあり、斑入りノブドウなど園芸用の栽培も行なわれています。
ノブドウ(野葡萄・のぶどう)
フラボノイド配糖体(ケンフェロール)など (この続き…)
ムクゲ(木槿・むくげ)は、古くより観賞用として親しまれるアオイ科フヨウ属の落葉低木で、中国やインドを原産とされ、国内では北海道南部から沖縄まで広い地域で栽培が行なわれています。
ムクゲの花は、韓国の国花としてよく知られていますが、ムクゲの名前の由来には、韓国名である「無窮花」※から変化したとする説や中国名の「木槿」※を音読みにしたとする説があります。
ムクゲは平安時代に日本に渡来したとされており、乾燥や耐寒性に優れた丈夫な性質を持つことから、広く栽培が行なわれ庭木や垣根などに用いられたほか、現代では道路沿いなどにも植栽されています。
ムクゲは、挿し木による繁殖が可能なことや、強健な性質により育て方も比較的容易なことから、園芸用の品種も豊富に存在しており、鉢植えなどとしても楽しまれています。
ムクゲ(木槿・むくげ)
クマリン(スコポチレン・クレオミスコシン)・ハイビスペプチンなど (この続き…)
きれいな淡紫色の花をもつゼニアオイ(銭葵・ぜにあおい)は、古くから民家の庭や畑の際などに見られるアオイ科ゼニアオイ属の2年草で、日本各地で観賞用などに栽培が行なわれています。
ゼニアオイはヨーロッパを原産とする外来植物で、日本には江戸時代に観賞を目的として導入されましたが、本来の強健な性質から、現在では野生化したものが各地に見受けられます。
ゼニアオイによく似た植物としては、「ウスベニアオイ」※が挙げられますが、種子や茎の毛の有無や花の色などにより、両者を見分けることができます。
また、ゼニアオイの葉は、ウスベニアオイの葉よりも、葉に入る切れ込みが浅いため、全体的に丸みを帯びていますが、この丸い葉の形が中国の古銭※に似ていることから「銭葵」と称されるようになったとする説があります。
美しい花をもつゼニアオイは、丈夫な性質のため比較的に育て方が容易なことから、ガーデニングなどに用いられるほか、サラダやハーブティなど食用にも用いられています。
ゼニアオイ(銭葵・ぜにあおい)の成分
アントシアニン(マルビングルコシド)・フラボノイドなど (この続き…)
タケニグサ(竹似草・たけにぐさ)は、山野の路傍や草地、都市部の空き地などに見られるケシ科タケニグサ属の大型多年草で、国内では本州や四国および九州に自生するほか、国外では中国や台湾などに分布しています。
その特異な形状が外来種を連想させることから、「占城菊」※の別名をもつタケニグサですが、名前の由来はそのほかにも、竹のような茎をしていることから「竹似草」や竹と一緒に煮ると竹が曲げられるほど柔らかくなることから「竹煮草」などがあります。
また、タケニグサの葉や茎を傷つけると、有害なアルカロイドの成分を含有する黄色い液体がでてきますが、これを蛆 ※の駆除に用いたことから「ウジゴロシ」とも呼ばれていたそうです。
この黄色い液体は人間に対しても、かぶれや中毒症状を起こす有毒物質ですので注意が必要です。
タケニグサ(竹似草・たけにぐさ)
アルカロイド(サンギナリン・ケレリスリン・プロトピン・ホモケリドニンなど (この続き…)
クサノオウ(瘡の王・くさのおう)は、山地の道ばたや草地、林縁などに自生するケシ科クサノオウ属の多年草で北海道から本州、四国、九州に分布しています。
名前の由来に定説がないとされるクサノオウには、「瘡」の治療に用いられるため「瘡の王」とする説や多くの皮膚疾患に効能をもつことから「草の王」とする説などいくつかの説があります。
また、クサノオウの茎葉を傷つけると橙黄色の液体が出てくることから「草の黄」と呼んだとする説もありますが、この橙黄色の液体には、人間にとって有害な多種のアルカロイドが、含まれているためクサノオウを食用とすることはできません。
そのほかにも、「タムシグサ」や「イボクサ」などといった方言がありますが、いずれも薬効を謳うものが多いのは、古くから薬草としてしられる由縁です。
クサノオウ(瘡の王・くさのおう)の成分
アルカロイド(ケリドニン・プロトピン・ケリジメリン・サンギナリンなど (この続き…)