春の到来を告げるレンギョウ(連翹・れんぎょう)は、中国を原産とするモクセイ科レンギョウ属の落葉低木で、北海道から九州まで日本各地の垣根や公園などに植栽されています。
レンギョウが渡来したのは、江戸時代とされており、現在、公園などで植栽されているものは、シナレンギョウ※、チョウセンレンギョウ※などの外来種ですが、日本にも一部の地域※に自生種※が存在します。
レンギョウの名は、中国名の「連翹」をそのまま流用して、「レンギョウ」と呼称するようになったとされていますが、実際に中国で「連翹」と呼ばれるものは別の植物※だそうです。
欧州には多数の園芸品種も存在するなど、観賞用として人々に親しまれており、ネット上にも挿し木や育て方など多くの情報が掲載されています。
レンギョウ(連翹・れんぎょう)の成分
トリテルペノイド(オレアノールサン酸)・リグナン(アルクチゲニン)など (この続き…)
中国を原産とするナンテン(南天・なんてん)は、メギ科ナンテン属の常緑低木で、日本では、東日本の一部から西日本、四国および九州に自生しています。
中国より観賞用として渡来し、過去には栽培も盛んに行われたことから、現在、日本の山地などに見られるナンテンは栽培種が野生化したものだとされています。
ナンテンの名は、難を転じるから「ナンテン」とされ縁起の良い樹木として扱われていますが、名の由来は中国名の南天竹※からといわれています。
比較的に育て方が容易なため、庭などでも栽培されるナンテンは、秋になると赤い実をつけますが、白い実をつけるシロナンテン※という変種も存在します。
ナンテン(南天・なんてん)の成分
ドメスチン・プロトピン・マグノフロリンなど (この続き…)
メギ(目木・めぎ)は、山野や丘陵、草地などに自生するメギ科メギ属の落葉低木で、本州の関東より西の地域および四国、九州などに分布しています。
昔、目の充血や炎症などの眼病にメギの煎じた液を使用したことから、「目木」と名付けられましたが、似た効能をもつとされる「メグスリノキ」※とは特に関係はないそうです。
また、メギの茎には鳥がとまれないほど鋭いトゲが生えていることから、別名を「コトリトマラズ」とも呼ばれており、採取時などの取り扱いには注意が必要です。
メギは園芸用に多くの品種が栽培されていて、「アウレア」や「アトロパープレア」、「ヘルモンドピラー」など、いろいろな葉色をした品種が観賞用として親しまれています。
メギ(目木・めぎ)の成分
アルカロイド(べルべリン・マグノフロリン・コルンバミン)など (この続き…)
春の野を彩る紫色のイカリソウ(碇草・いかりそう)は、丘陵や林間に自生するメギ科イカリソウ属の多年草で、本州※や四国などに自生しています。
イカリソウの同属は多く、アジアやヨーロッパなどの広い地域に分布しており、日本ではトキワイカリソウ※やバイカイカリソウ※、キバナイカリソウ※などが分布しています。
船の碇※に似た形状の花をしていることから「碇草」と名付けられたとされていますが、三つの枝に三枚づつの葉を付けることから「三枝九葉草」※とも呼ばれています。
イカリソウは生命力が強く、育て方が比較的に簡易なため、一般家庭でも生育されているほか、園芸用に販売されている品種もあります。
また、山菜として和え物や天ぷら、おひたしなどに調理しての食用も可能です。
イカリソウ(碇草・いかりそう)の成分
フラボノイド配糖体(イカリイン)・アルカロイド(マグノフロリン)など (この続き…)
トウゴマ(唐胡麻・とうごま)は、トウダイグサ科トウゴマ属の植物で、アフリカを原産として世界中に分布しており、古い時代に中国を経由して日本に渡来したとされています。
気温の高い熱帯地域では、数年にわたって成長を続けながら小高木程度の高さになる多年草ですが、気温の低い日本などの地域では、越冬できずに枯れてしまうため一年草となります。
薬用や化粧品、工業製品などに使用するヒマシ油の原料として栽培なども行なわれているトウゴマの種子には、「リシン」※と呼ばれる猛毒な成分が含有されてるため取扱いには注意が必要です。
危険な一面をもつトウゴマですが、葉の紅い「みずま」といった園芸品種も存在し、生け花など観賞用に用いられています。
トウゴマ(唐胡麻・とうごま)の成分
リシン・リシニン・リパーゼ・グロブリンなど (この続き…)
キンミズヒキ(金水引・きんみずひき)は、林や野原などに自生するバラ科キンミズヒキ属の多年草で、本州や四国および九州のほか、国外では朝鮮半島や中国に分布しています。
キンミズヒキの名は、熨斗袋※の水引きに似た形の穂を持つことから「金水引」、あるいは、別種であるミズヒキ※に似ているが、穂が金色をしているので「金水引」などが由来とされています。
実の表面に生えるトゲ状の鉤毛で、動物の毛や人間の服などにくっ付いて散布※され繁殖範囲を広げることから、別名を「ヒッツキグサ」とも呼ばれ、漢名ではそのトゲ状の鉤毛を竜の牙に例えて「竜牙草」※と呼ばれています。
また、薬草以外にも山菜として若葉や新芽を和え物や炒め物などに調理して食用とされています。
キンミズヒキ(金水引・きんみずひき)の成分
カテコールタンニン・クマリン・ルテオリン・フェノールなど (この続き…)
独特の臭いを漂わせるドクダミ(毒溜み・どくだみ)は、木の間や庭の日の当たらない場所などに自生するドクダミ科ドクダミ属の多年草です。
東南アジアの広範囲に分布しており、日本では、本州や四国、九州、沖縄などに生息しています。
著名な民間薬として知られるドクダミの名は、毒をためる「毒溜め」や毒の痛みをとる「毒痛み」、「毒矯」などに由来するそうですが、独特の臭いもあいまって、怪しげな印象を与えます。
薬効を除けば雑草といったイメージの強いドクダミですが、葉に班の入った班入りドクダミ ((葉に模様や線が入ったもの))や八重咲きドクダミ※などは園芸用の品種として用いられています。
また、強く熱を加えることで独特の臭気がとぶことから、天ぷらなどに調理して食用にされるそうですが、味の方は微妙だそうです。
ドクダミ(毒溜み・どくだみ)の成分
フラボノイド(イソクエルシトリン)・デカノイルアセトアルデヒド・ラウリルアルデヒドなど (この続き…)
山菜として親しまれるユキノシタ(雪の下・ゆきのした)は、水辺の岩場などに自生するユキノシタ科ユキノシタ属の半常緑多年草で、本州や四国および九州、中国などに分布しています。
文字どうりに、雪の下にあっても枯れないから「雪の下」、また葉の上の白い花を雪に見立てて「雪の下」など名前の由来にはいくつかの説があるようです。
ユキノシタは、薬用以外にも食用や観賞用に用いられていて、観賞用としては、班入りユキノシタと呼ばれる御所車※や同科のヒマラヤユキノシタ※などが栽培されています。
味にくせが無く食材としては良質なユキノシタですが、レシピとしては通常の山菜と同様に和え物やおひたしなどがあり、特に天ぷらは美味とされているほか、インターネット上にもユキノシタのレシピやユキノシタの育て方など多くの情報が掲載されています。
ユキノシタ(雪の下・ゆきのした)の成分
硝酸カリウム・塩化カリウム・フラボノール・ベルゲニンなど (この続き…)
サラシナショウマ(晒菜升麻・さらしなしょうま)は、山地や高山の樹林、草原に自生するキンポウゲ科サラシナショウマ属の大形多年草で、北海道から九州の各地および、朝鮮や中国に分布しています。
クロショウマ、ヤサイショウマなど別名をもつサラシナショウマの「サラシナ」とは、若菜をゆでてあく抜きした後、水にさらすという意味であることから、古くより山菜として食用に用いられていたことがうかがえます。
茎を中心にして小さな花をつける姿が、ビンなどを洗うブラシを連想させるサラシナショウマですが、同属のイヌショウマ※はもとより、「ショウマ」と名に付く植物の葉は、サラシナショウマの葉の形に似ているものが多いそうです。
サラシナショウマ(晒菜升麻・さらしなしょうま)の成分
トリテルペノイド(シミゲノール)・フェノールカルボン酸など (この続き…)
薬草として著名な山野草の(黄連・おうれん)は、東北地方から四国にかけて分布するキンポウゲ科オウレン属の多年草です。
樹林の下など日陰になる場所に自生する植物で、雌雄異株ですが両性花※のものあります。
黄色い根が連なるように伸びることから「黄連」と名がついたそうですが、日本には、葉の切れ込み具合により、キクバオウレン、セリバオウレン、コセリバオウレンの三つの変種があります。
そのほかにも薬草としては用いられない、ミツバオウレンやバイカオウレンといった種が山地に自生しており、このうちバイカオウレン※は園芸用に用いられています。
薬草としての栽培も各所で行なわれていますが、栽培方法は産地により独自の方法がとられているそうです。
オウレン(黄連・おうれん)の成分
アルカロイド(ベルべリン・バルマチン・コプチシン)など (この続き…)