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本格的な春の到来を教えてくれるコブシ(辛夷・こぶし)は、平地や丘陵の森林などに自生するモクレン科モクレン属の落葉高木で、北海道から本州、四国および九州に分布しています。
コブシの由来は、果実もしくはつぼみが人の手の「拳」*1の形状に似ていることに由来するそうですが、春の田植えを始めるシーズンにコブシの花は咲くことから、別名を「田打ち桜」や「田植え桜」などとも呼ばれ農作業を始める目安とされていたそうです。
また、コブシにあてられた漢字は「辛夷」*2ですが、中国で辛夷と呼ばれるのは、コブシではなく「モクレン」*3です。
コブシの同属には、コブシによく似た「タムシバ」*4や中国を原産とする「ハクモクレン」*5、桃色の花をつける「シデコブシ」*6などがあり、なかでもシデゴブシは繁殖地域が限られ、絶滅を危惧されています。
コブシは自生するもの以外にも観賞用として広く用いられており、公園や学校の校庭に植栽されたり、道路の街路樹などに利用されています。
コブシ(辛夷・こぶし)
精油(シネオール・シトラール・オイゲノール・メチルカビコール・サフロール)など
コブシ(辛夷・こぶし)の効能
生薬の「和辛夷」*7は、コブシやタムシバなど日本産のモクレン属のつぼみを乾燥させたものですが、これに対して中国産のモクレン属を原料としたものは「辛夷」と呼ばれ区別されています。
漢方薬に用いられる和辛夷には、消炎作用や鎮痛作用、鎮静作用などをもっており、蓄膿症や鼻炎、鼻づまりなど、鼻の疾病に効用があるとされるほか、頭痛にも効果があるとされています。
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